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【破損したOSを回復】Windows10のリカバリーのやり方

リカバリーを行うと、Windows10をインストールする前に消去するので、やり方によっては逆にOSを破損させることがあります。

壊れたOSを回復させるためには、リカバリーの手順を詳しく理解することが必要です。

しかし、平常時はリカバリーを行わないので、リカバリーを行うタイミングと方法が分からない人が多いと思います。

リカバリーの実行方法を解説することで、上記の悩みを解消していきます。

この記事で分かること
  1. リカバリーを行うタイミング
  2. バックアップデータのとり方
  3. リカバリーメディアを作成する方法
  4. リカバリーメディアを使って復元を行う方法

内容を理解することで、リカバリーした時に後悔する可能性が下がるので、一度目を通しておきましょう。

Windowsのリカバリーとは?

リカバリーを行える媒体としては、システム修復ディスクや回復ドライブ等があります。

昔と異なり、リカバリーメディアが付属されていないので、リカバリーメディアの作成を行わなければなりません。

リカバリーが必要な時ってどんな時?

リカバリーはパソコンの深刻なエラーを直す時に使われるやり方です。

深刻なエラー
  1. パソコンに深刻なシステムエラーが生じてうまく起動しないとき
  2. Windows10に関する重要なデータを削除してしまったとき
  3. OSにウイルスが侵入してしまい駆除できなくなったとき
  4. パソコンがブルースクリーンから変わらないとき
  5. パソコンが異常に遅いとき

リカバリーを行った時は、パソコンのデータが消えて工場出荷状態に戻るので、ウイルスに感染した時以外はバックアップを行う必要があります。

リカバリーするメリット

パソコンをリカバリーして、出荷時の状態に戻すと、下記のメリットがあります。

4つのメリット
  1. OS(Windows10)が破損していてもデータを復元できる
  2. 全てのデータの消去を行ってから復元するのでウイルスを駆除できる
  3. 重要な機密情報の流出も防ぐことができる
  4. 余計なファイルなどがきれいに消えるので、パソコンが速くなる

パソコンを出荷時の状態に戻すので、機密情報だけでなくウイルスもすべて削除されます。

リカバリーするデメリット

リカバリーのデメリットをまとめました。

3つのデメリット
  1. データが消去されるのでバックアップを行う必要がある
  2. ドライブのクリーニングを行うので通常の初期化よりも時間がかかる
  3. リカバリーメディアを作ると他のデータを保存できなくなる

リカバリーでバックアップを取るには、バックアップ媒体の他にリカバリーメディアも必要なので、2つ以上の記憶媒体が必要です。

バックアップのやり方は?大切なデータを保存する方法(写真、動画データなど)

動画や画像データ等のバックアップに関しては、外部記憶媒体に保存する方法の他に、フォトギャラリーに保存する方法があります。

Googleフォトは15GBまで「元のサイズ」で保存できるので、積極的にGoogleフォトを活用していきましょう。

音楽データに関しては、iTunes等に保存することができるので、スマホにもバックアップを取った方が良いです。

一般的なデータは、クラウドストレージに保存することが難しいので、記憶媒体に保存する方法が一番有効です。

リカバリーのやり方

リカバリーのやり方は2種類あります。

リカバリーの方法
  1. システム修復ディスクを作成してからイメージシステムを回復する
  2. 回復ドライブを使って根本的にリカバリーを行う

いずれの場合に関しても、外部記憶媒体のデータを消去することになるので、新しいUSBメモリを用意しなければなりません。

各リカバリーメディアの特徴

各リカバリーメディアの特徴は以下の通りです。

リカバリーメディア名称 必要メディア HDD故障時のデータ復元 メディア作成
システム修復ディスク DVD・BD ×
回復ドライブ(リカバリーUSB) USBメモリ
リカバリーディスク DVD・BD ×

システム修復ディスクでは、HDDが故障した時にデータの復元を行えなくなるので、リカバリーディスクを作成するようにしましょう。

システム修復ディスク

システム修復ディスクは、DVDに保存する形式のリカバリーメディアで、Windows7では主流の方式です。

DVDさえあればシステム修復ディスクを作成できるので、回復ドライブよりも費用が安く済みます。

注意
HDDが破損した時に、OSの復元やシステムの修復を行うことができないのがデメリットです。

回復ドライブ(リカバリーUSB)

回復ドライブはシステム修復ディスクと異なり、USBメモリに保存する方式のリカバリーメディアです。

システム修復ディスクよりも高機能で、HDDが故障していてもバックアップを取っていれば、データ復旧を行えます。

注意
システム修復ディスクよりも必要な保存容量が大きく、作成時間も長いのが欠点です。

リカバリーディスク

リカバリーディスクとは、PCの購入時に付属する光学ディスクを指し、回復ドライブと同じような役割を果たします。

システム修復ディスクや回復ドライブと異なり、新たに作成することは不可能なので、リカバリーディスク自体を作れません。

注意
Windows10ではUSBメモリを使って回復ドライブを作成できるので、簡単にリカバリー機能を持った記憶媒体を作成できます。

システム修復ディスクの作成方法(Windows10)

以下の3つの手順を踏むことで、システム修復ディスクの作成を行えます。

作成手順
  1. 書き込まれていないCDを準備し光学ドライブに入れる
  2. 検索機能を活用して「バックアップと復元」に移動する
  3. バックアップを取った後で回復ドライブの作成を行う

1. 作成を行う前にデータが書き込まれていない光学ディスクを用意する

一部の光学ディスク(DVD-R)は、USBメモリーと異なりデータの書き換えを行うことができません。

システム修復ディスクを用意する時は、データが書き込まれていないDVDを用意する必要があります。

ノートパソコンでは、光学ディスクドライブが付いていない製品が多いので、外付けのハードディスクドライブを用意しましょう。

MEMO
DVDだけでなく、CDやBD(ブルーレイディスク)でも修復ディスクの作成を行える

2. 「バックアップと復元」に移動する

バックアップと復元

初めに、検索機能の枠の中にバックアップと入力して、「バックアップの設定」をクリックします。

バックアップ」といった項目のウィンドウが出てくるので、「バックアップと復元に移動」という部分を選択します。

最後に、「コントロールパネルホーム」の下側にある、「システム修復ディスクの作成」をクリックすれば準備完了です。

3. システム修復ディスクの作成を行う

作成手順
  1. 書き込まれていないCDを準備し光学ドライブに入れる
  2. 検索機能を活用して「バックアップと復元」に移動する

リカバリーディスクと異なり、数分程度で作成が完了するので、バックアップメディアを作ってない人におすすめです。

STEP.1
システム修復ディスクの作成を開始する

「バックアップと復元」に移動(Windows7)をクリック

システム修復ディスクの作成」をクリック

システム修復ディスク 作成

システム修復ディスク」をクリックすると、上記のような画面が表れます。

システム修復ディスクを作成するドライブを選択し「BD-REドライブ(F)」や「ディスクの作成(R)」を選択し、ディスクの作成(R)をクリックします。

STEP.2
システム修復ディスクの作成完了

修復ディスクの作成が完了すると、上記のような画面が表示されるので、「閉じる」と「OK」ボタンを押せば完了です。

注意
DVDが読み込みエラーを起こしていると、修復ディスクの作成途中でエラーを起こすので、ディスクに異常がないか確認しましょう。

回復ドライブの作成方法(Windows10)

回復ドライブの作成手順に関しては、以下の3つのステップがあります。

作成手順
  1. 回復ドライブにバックアップします。」にチェックを入れて次に進む
  2. 回復ドライブを作るUSBフラッシュドライブを選択する
  3. バックアップを取った後で回復ドライブの作成を行う

以下の3つの手順を踏むことで、システム修復ディスクよりも高性能な、回復ドライブの作成を行えます。

1. 作成を行う前にUSBメモリ(16GB以上)のデータを移す

回復ドライブの作成を行うと、USBメモリのデータが全て消えてしまうので、外付けHDD等の外部記憶に保存しましょう。

次に、「PC」の項目を選択し上記の画面に移動し、USBメモリのデータのフォーマットを行えば作成準備完了です。

注意
回復ドライブの作成を行うには、最低でも16GBの記憶容量をもったUSBメモリが必要です。事前に必ず確認してください。
USBをFAT32へフォーマットをする方法USBをFAT32へフォーマットをする方法

2. 「回復ドライブ」に移動する

回復ドライブ

回復ドライブに移動する方法は、「バックアップと復元から」移動する方法と、検索欄から移動する方法の2通りがあります。

Windowsマークの横にある検索機能を使う場合は、「回復ドライブ」という項目をクリックすることで、許可画面が出てきます。

選択肢が出てきたら、「はい」の部分をクリックすることによって、回復ドライブの作成画面への移動完了です。

3. 回復ドライブの作成を行う

作成手順
  1. 回復ドライブにバックアップします。」にチェックを入れて次に進む
  2. 回復ドライブを作るUSBフラッシュドライブを選択する
  3. バックアップを取った後で回復ドライブの作成を行う

回復ドライブの作成の直前に表示されますが、以下の2つのことに注意しておく必要があります。

注意事項
  • USBメモリの容量が16GB以上であるか確認する
  • 初期化開始前の画面で「すべて削除する」を誤って選択しない
STEP.1
回復ファイルのバックアップを開始する

回復ドライブにバックアップします。」にチェックが入っていることを確認したら、「次へ(N)」ボタンをクリックしましょう。

次にUSBフラッシュドライブの選択画面に入り、回復ドライブを作成する対象を選びます。

注意
2つ以上USBドライブを差している状態だと、間違えて選択する可能性があるので、他のUSBメモリは抜いておきましょう。
STEP.2
回復ドライブの作成

回復ドライブの作成

最後に、「回復ドライブの作成」の項目において、「作成」をクリックすることで、回復ドライブの作成が完了します。

MEMO
回復ドライブの作成に時間がかかるので、気長に待つこと

リカバリーを行う前にデータのバックアップを取る

バックアップ方法
  1. 通常のバックアップを行う
  2. Windows10のシステムイメージの作成を行う

リカバリーを行う前に、データのバックアップを取る方法は2つあります。

通常のバックアップを行うと時間がかかるので、今すぐバックアップを取りたい人は、システムイメージとシステム修復ディスクの作成を行うのがおすすめです。

初めてバックアップする場合

通常のバックアップ

通常のバックアップを行う場合は、「今すぐバックアップ」ボタンを押すことによって、Cドライブのデータのバックアップを行えます。

バックアップを行うと、セクター毎にデータを復元できるようになりますが、時間がかかるといった欠点があります。

バックアップしたデータは、「ファイルの復元」を押すことによって、データを元に戻すことが可能です。

以前にバックアップをしている場合

バックアップ以前にした場合

「バックアップと復元」に移動(Windows7)をクリック

システムイメージの作成

システムイメージの作成

「バックアップと復元」に移動(Windows7)をクリック

システムイメージの作成

「今すぐバックアップ(B)」をクリック

システムイメージの作成

どこに保存するかを選択する

システムイメージの作成

バックアップと復元」の項目で、「システムイメージの作成」をクリックすると、システムイメージを作れます。

通常のバックアップと異なり、システムイメージではセクター毎の復元はできませんが、素早く作成できるのがメリットです。

システムイメージの作成だけではデータを復元できないので、リカバリメディアが必要です。

MEMO
システム修復ディスクであれば、手軽に作れるので、素早くバックアップデータを作りたい人におすすめ

システム修復ディスクを使ってリカバリーを行う方法(Windows10)

手順
  1. 回復ドライブにバックアップします。」にチェックを入れて次に進む
  2. コンピューターの修復」という項目に移動する
  3. Windows10システムの復元を行う

システム修復ディスクをデバイスとして選択した時は、再起動時にPress Any Keyが出て来るので、画面が黒くなったら素早く「Enter」キーを押しましょう。

1. 外付けDVDドライブを用意してシステム修復ディスクを入れる

システム修復ディスクを使うにはDVDドライブが必要ですが、ほとんどのノートPCには搭載されていません。

そのため、ノートPCでシステム修復したい人は、外付けDVDドライブを使う必要があります。

外付けDVDドライブの値段は数千円程度するので、DVDドライブが無い人は、回復ドライブを使った方が良いでしょう。

2. Shiftキーを押しながら再起動して「詳細オプション」に移動する

下記の3つの手順を実行することで、「詳細オプション」に飛ぶことが可能です。

手順
  1. Shiftキーを押しながら再起動してデバイスを選択する
  2. ドライブから回復する」ボタンをクリックする
  3. ファイルの削除のみを行う」を選択する
  4. リカバリーを開始する

システム修復ディスク

Shiftキーを押しながら再起動を行うと、「オプションの選択」が出てくるので、「デバイスの使用」ボタンをクリックします。

上記の画面が出てきたら、と書かれているものを選択しましょう。

リカバリ DVDRAM

再起動が行われると、Press Any Keyが出て来るので素早くキー入力を行うと、上記のような画面が出てきます。

キーボードレイアウトの選択」では、Microsoft IMEを選択しておきましょう。

リカバリ トラブルシューティング

再度「オプションの選択」画面に飛んだら、「トラブルシューティング」を選択すれば、Windows10の修復を行えるようになります。

3. 「システムの復元」か「イメージでシステムを回復」を選択して修復する

リカバリ システムの復元

上記の画面に遷移したら、「システムの復元」や「イメージでシステムを回復」等を選択することで、Windows10のデータの復元を行えます。

「イメージでシステムを回復」を選択すれば、根本的なリカバリーを行えるので、システムイメージも作成しておきましょう。

システムの復元」では根本的な回復は行えませんが、システムイメージが必要ないのがメリットです。

回復ドライブ(リカバリーUSB)を使ってリカバリーを行う方法(Windows10)

手順
  1. オプションの選択」画面に移動する
  2. リカバリーUSBの回復キーの確認を行う
  3. 回復ドライブを利用してリカバリーを行う
注意
リカバリーに失敗すると、Windows10自体が消える危険性があります。 

1. Shiftキーを押しながら再起動して回復ドライブに移動する

Windows10において、以下の2つの手順を行えば、回復ドライブに移動することができます。

手順
  1. オプションの選択」画面に飛んでデバイスの使用を行う
  2. デバイスの使用」でUSB HDDを選ぶ

Windows10では、Shiftキーを押しながら再起動しないと、回復ドライブに移動できないので注意しましょう。

注意事項

高速スタートアップがONになっている状態ではF8キーは使えない

STEP.1
デバイスの使用を選択する

デバイスの使用を選択

Windows10では、他のバージョンの製品と異なり、F8キーを連打する方法では「オプションの選択」に移動できません。

不安定ながらも動く状態であれば、Shiftキーを押しながら再起動することで、上記の画面に飛べます。

オプションの選択」に遷移したら、「デバイスの使用」をクリックしましょう。

STEP.2
USB HDDを選ぶ

USB HDD

デバイスの使用」では、多種多様な名称が出てきますが、今回はUSB HDDを選択します。

MEMO
デバイスが6種類以上ある場合は、「その他のデバイスを表示」を選択して、USB HDDを探すこと

2. スマホを使ってリカバリーUSBの回復キーを確認する

通常の場合は回復キーは不要ですが、デバイスの暗号化が行われている場合は、回復キーの入力が求められることがあります。

別のPCやスマートフォンを使うことで、リカバリーUSBの暗号キーを獲得することが可能です。

スマホを使ってMicrosoftアカウントの認証を行うことによって、BitLockerの回復キー(48桁)を得ることができます。

3. リカバリーUSBを使ってリカバリーを行う

手順
  1. キーボードレイアウトの選択を行う
  2. ドライブから回復する」ボタンをクリックする
  3. ファイルの削除のみを行う」を選択する
  4. リカバリーを開始する

リカバリー手順を間違えると、Windows10自体が吹き飛んで起動できなくなるので、特に注意してください。

注意事項
  • 必ず不具合が起きたPCで作った回復ドライブを使う
  • リカバリーの途中で回復ドライブを抜かない
  • 時間がかかるので暇な時に行うようにする
STEP.1
キーボードレイアウトの言語を設定する

リカバリ キーボードレイアウト

読み込みドライブの変更に成功すると、上記の画面が出て来るので、左上にある「Microsoft IME」を選択します。

STEP.2
回復ドライブを起動する

オプションの選択

言語の選択が完了すると、「オプションの選択」画面に移るので、「ドライブから回復する」を選択しましょう。

STEP.3

ドライブから回復する

ドライブから回復する」の部分では、リカバリー時間が短い「ファイルの削除のみを行う」を選択します。

STEP.4
リカバリーを行う

リカバリー完了 時間

最後に回復ドライブから、「回復」ボタンを押して数時間程度待てば、Windows10システムの再インストールが完了します。

初期画面化が表示されたら、セットアップの手続きを行えば、リカバリー完了です。

注意
異なるPCで作った回復ドライブを使うと、初期化に失敗してOS自体が無くなるので、必ず不具合が起こったPCで作った回復ドライブを使う必要があります。

パソコンに問題が起きてリカバリーメディアを作成できない時の対処法(Windows10)

OSに異常がある場合
  1. セーフモードにしてリカバリーUSBを作成する
  2. リカバリーディスクを取り寄せる

セーフモードにしてから、リカバリーメディアを作成しても、うまく作れない可能性があるので注意しましょう。

セーフモードにしてリカバリーUSBを作成する

Windows10に異常があり、通常のスタート画面を開けない場合は、セーフモードを使う方法があります。

パソコンを起動中にF8キーを押して、黒い背景の画面と文字が出てきたら、「セーフ モード」を選択します。

真っ黒な背景の画面が出てきたら、セーフモードでリカバリーUSBを作成することが可能です。

セーフモードも完璧なシステムではなく、場合によっては使えない場合もあるので、PCに異常が発生する前にリカバリーメディアを作りましょう。

該当するPCのメーカーからリカバリーディスクを取り寄せる

OSに深刻な損傷があって、セーフモードでもリカバリーUSBを作成できない場合は、リカバリーディスクを取り寄せる必要があります。

メーカーと機種にもよりますが、5,000円 ~ 10,000円程度の購入費用がかかります。

記憶媒体に物理的な損傷があると、リカバリーしても直らないので、「ディスクの管理」を開いて異常がないことを確認しましょう。

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